技研システックでは事業を安全に行うために、社内に「安全衛生推進委員会」を設けています。
※この記事では、以降「安全委員会」と省略して説明していきます。
最近、社内で「安全委員会の対応が早い!」という声を聞くようになったので、委員会メンバーに最近の変化について訊いてみました。
―まずは安全委員会について、説明してもらえますか。
SY 現在、僕たちを含めて5人のメンバーで構成していて、その中には社長も含んでいます。僕は設計開発課、SHさんは製作課から来ていて、いろんな部署から集まっての5人です。
SH 事業を安全に行っていくための活動をしていて、月に1回集まっての話し合いのほか、社員のヒヤリハットを吸い上げて対策をしたり、関連会社同士で行われている相互安全点検に参加したりしています。ちなみに僕は安全委員会に入って数か月、SYさんは5年くらいです。
ー2人は安全委員会でどんな役割を担っているのですか。
SY 僕は対外的なやり取りや、社員の資格取得のための手配などをしています。技研システックでは安全に業務をおこなうために様々な資格講習を受講してもらっています。クレーンやフォークリフトなどメジャーなものから自由研削砥石の取替えなどマイナーなものまで受講します。安全は仕事に優先するという会社の方針に沿って早めに計画を立てるようにしています。
特に入社してくる人たちについて、保有資格や足りない資格をチェックし、スムーズに資格取得が進むように段取りします。
SH 僕は実務担当で、ヒヤリハットの対策などに取り組んでいます。例えば、側溝に蓋がなくて危ないという声があれば側溝に蓋をしたり、脚立の耐荷重量をはっきり明記して示したり。ヒヤリハットは、社員が出してくれたり、僕が気付くものもあります。
最近だと、雨の日に会社の通用口のタイルが滑りやすいことに気づいたので、さっそく滑り止めスプレーをしました。小さなことでも、できるだけ早く対策することを心がけています。ハインリッヒの法則というものがあって小さな災害を予防することで大きな災害も予防できるそうです。
側溝に蓋をした事例
社用車のトランクから荷物を取り出すときに
側溝に落ちそうになりヒヤリ

9/25グレーチング施工実施済み
階段に昇降表示をした事例

9/26
ヒヤリハット対応
階段で足を踏み外しそうになった
9/26
降りる側に手摺が来るように
階段昇降の表示の実施
(もう片方には手すりが現状付けられない為)
―最近、安全委員会の対応が早いという声が出ていますが、自分たちでも意識していますか。
SH はい。大きなきっかけがありまして。少し前に、ずっと災害が起きていないという会社を見学させていただいたんですよ。その時に「ヒヤリハットには、すぐ対応している。言えばやってくれると思ってもらえないと危険があっても言ってくれなくなる」という言葉がとても印象的で。自分たちもできるだけ早く対応するようにしよう、となりました。
活動していく中で、この委員会に社長がいて良かったと感じることが多いです。「こんな対策をしたいが、やっても良いですか」とすぐに聞けますので実行までが早いです。社長も一緒になって安全な職場をつくるためにはどうしたらよいか日々考えて取り組んでいます。
―委員会の中だけでなく、社内への波及効果もしっかり感じていますよ。
SY 僕たちは安全委員会にいるので、会社を代表して社外に研修に行ったり、いろいろな災害の情報が届いたりすることが多い立場です。それをできるだけ社内にも知らせるようにしています。例えば、大切なことは社内全員にメールで送ってはいるものの、忙しかったりしてなかなか読めない人もいるので、毎月の全員参加の会議の場で情報共有するようにしています。
SH 実は今までヒヤリハットの提出率はあまりよくなかったんです。年に1度の安全週間の時にお願いしてやっと出てくる状況でした。今はヒヤリハット記入用紙を書きやすく変更してみたり、朝礼でヒアリングしてみたりいろいろトライした結果、社員の方々の危険に対する感度が良くなって提出件数も増えてきています。
―どうすれば、これからさらに委員会が成長していくと思いますか
SY 僕は社歴8年、安全委員会歴は5年ほどなので、まだまだ経験が浅く、日々勉強です。個人的に思っているのは、技研で長く勤められている熟練の方にも委員会に入ってもらうと、僕では気づけないような改善点が見つかるかもしれませんし、実際現場作業でも教えて頂いて初めて知ることもありますので。また、それとは全く逆で、入ったばかりの人なら別の視点で会社を見られる。会社に馴染んでからでは気づけないようなことに気づいてくれるかもしれないので、こちらも委員会に欲しい人材です。
SH 僕は安全委員をローテーション化するといいと思います。自分自身も安全委員会に入ったことで安全に対しての意識が高まったと感じているので是非たくさんの方に経験してほしいです。あとは先輩方からご指導いただき受け継いできた技研システックの安全ルールが後世にも伝わるように文書化に取り組みたいです。
SY 安全意識を高めることって、家庭生活にも役に立つと思いますよ。僕も小さな子どもがいるんですが、いざ災害の時どうするかなども、考えるようになりましたもん。
SH 「安全第一」というのはよく言われる言葉ですが、安全委員会に入って、より真剣にその言葉について考えるようになりましたね。品質や納期が求められる中で、どこまでその言葉を体現できるのかは、安全委員会に課された大きなテーマだと思います。
最近、安全委員会の動きが活発になってきたなと、私自身もすごく感じていました。安全表示や工場内の物の配置なども目に見えて変わってきたので、一目瞭然です。「安全」への取組みは、「何か起きたとき」に初めて「しまった!対策しておけばよかった」と気付いていては遅いわけです。 普段の生活や業務の中で、危ない行動や物への「気づき」を得るのは難しいけれど、それをどうすればいいか?と知恵を絞りながら委員会が中心になって取り組みを根付かせていってくれていることに感謝です。(ホームページ担当/後藤) |