スタートアップ企業と一緒に、未来の製造業をもっと面白く! ~リンクウィズさんとの共創が始まりました~

スタートアップ企業と一緒に、未来の製造業をもっと面白く! ~リンクウィズさんとの共創が始まりました~

「お互いの足りないところを補い合うことで、新しい価値を生み出せるのでは」と、静岡県浜松市にあるスタートアップ企業「リンクウィズ」さんと一緒になってのものづくりを始めました。今回はリンクウィズさんから F 社長とカスタマーサクセス課の O さんにお越しいただき、技研システックの S 君、M 君とともに現場レベルでのお話を聞いてみました。


(以下、名前をイニシャルで、社名をリンクウィズ=LW、技研システック=技研で表します)



―まずはお互いの会社について、簡単に紹介してください。


技研 S「僕たち技研システックは、お客様(企業)の要望に応える製造機械を設計・製作し納品するまでが仕事です。製造人口が減少する時代に、人に代わって正確に働けるロボット自動化設備をオーダーメイドで製作しています」


LW F社長「僕らはソフトウエアを開発する企業です。技研システックさんと大きく違う点は、自社で機械までは作らないということです。ソフトウエア開発において突出した価値を、使って生かしてもらう先となる機械が必要なわけです」


技研 S「なのでイメージとしては、これまで技研システックがやってきたことを、リンクウィズさんと力を合わせることで、よりお客様の要望に応えられる形で実現できるようになるし、もっと自由で可能性を広げるような提案ができるようになるということです」





―リンクウィズさんの優れたところとは、具体的にどのようなものなのですか。


LW Oさん「僕らが提供しているのは、機械に優れた目を持たせられる脳みそ、と言ったら良いですかね。それを機械と接続して使っていただくんです。人間の目はとても繊細で臨機応変にできていますが、それをロボットにも同じようにやらせようと思ったら、実はとても大変なことなんですよ。


まず、目の前のものを平面でなく立体としてきちんととらえること。そこに今光が当たっているのか影になっているのか、その強さなどによっても見え方は変わって来るのですが、それをセンサーで的確にとらえて機械を動かすことができます。僕らはその技術を点群データの高速処理と呼んでいます。この技術によって、ロボットに、人間のように正しく認識して適切に動く力を与えられるわけです」


技研 M「例えば目の前に、大きさや硬さが違ういろんな材料が、ランダムに置かれていたとします。私たち人間は一瞬で違いを理解し、適切な距離感や手の握りで一つずつを捕まえることができますが、それをひとつの機械の手先で行うのって、実はとても難しいことなんです。


僕らの業界ではこれをバラ積みピッキングと呼んでいて、技研システックでも独自の技術を長年進化させてきました。バラ積み(ランダム)ピッキング【製品紹介】

実はリンクウィズさんの方式と構成がよく似ているのですが、ソフトウェアで目指している技術が違っていて、それぞれに得意な領域があるんです。そのためお互いの技術を深く理解したうえで補完し合い共創できるわけで、これぞパートナー企業だと思います。」



なるほど。確かに、リンクウィズさんの「目」と「脳」が入ったら、これまでできなかっ たり時間がかかっていたりしたことが、かなりスムーズにできそうですね。


技研 M「そうなんですよ。ただ、優れた脳と目を得たとしても、モノを掴む機構的なところ、つまり手の形がうまく造り込まれていなければ、結局お客様が欲しい結果は得られません。こういった生産現場のお客様が欲しい機能を完結させる、つまり生産設備に仕上げる、というところまでを技研システックはずっとやってきました。だからこそリンクウィズさんと技研システックが力を合わせる大きな意義があると思います。


リンクウィズさんのソフトウエアによって、製造現場で機械が考えて動く”ようになる。これは大きいと思いますよ。製造業の世界って、ひとつひとつの動きがすごく細かくカチッと決まっているんですよ。決まったことを決まったように、早く正確にやる、それを人間も機械も求められている世界で。その根本が変わらないので、これまで工場のライン仕事も小さな改善はいろいろあったでしょうが、ガラッと変わるような進化は無かったんですよね。でもこれからは違うかもしれない。ラインだってこれまでの10分の1の長さでできるようになるかもしれません」


LW F社長「それこそ、僕らの目指すところなんです。ひたすら同じものを作るとか、ひたすら検査をするって、やっぱり面倒くさいし、面白くないじゃないですか。だから現場に入りたい人が少なくなっちゃう。人口減少の中、特に製造業の現場は人材不足にあえぐようになる。だからそこを代われるロボットは必要なんです。


でも、ただ単にロボットが人間に代わって動く、ということだけを目指すのではなくて、熟練の職人たちがとかコツとして持っていた精度の高いものを引き継げるようなロボットをつくることが大切だと思います。それによって、貴重な職人技を途絶えさせてしまうことなく、高い技術水準を保ちながら、次世代の人材を育てていけると思いませんか。そこを磨くことで、これまでに無かったような工場ラインの改革が起こるとしたら未来を感じるし、面白そうと思って働きたくなる人も増えますよね」



―夢の膨らむ話ですよね。私たち技研システックにとっては、お客様へ提供できる価値が高まる共創でワクワクしていますが、リンクウィズさんにとって良かったことはどんなことですか?


LW F社長「愛知の大手自動車企業に話を聞いてもらえるようになった、この1点だけでもすごく大きな効果を感じています。我々にとって“浜名湖を越えるって、とても難しいと言われているんですよ。どうしてもそこで関係が切れてしまうというか。特に愛知県の自動車産業は長く歴史があり、地元企業との間でしっかりとした信頼関係ができている。その中で歴史と信頼を培ってきた技研システックさんと一緒に動くことで、会ってもらえる人も、その人数もぐんと良くなりましたよ」


LW Oさん「クライアントさんと我々との間で、技研システックさんが通訳のような役割をしてくださっているなと感じます。私たちの技術って、作った機械を目の前で見せることもできないですし、なかなか理解してもらうことが難しいんですね。それを技研システックさんが入ることで、クライアントさんにとって分かりやすい言葉で説明してもらえたり、実物を見せたりすることができるようになって、説得力が段違いです」


技研 M「Oさんは説明が上手だし、直感的に操作できるのですごく分かりやすいなと感じましたよ」


LW Oさん「いやいや、お客さんには難しいって言われることが多いんですよ。だから Mさんみたいな方が理解して使ってくださると本当にありがたいです」



―先日、リンクウィズさんのデモシステムが、技研システックにやってきましたね。このデモシステムをお借りしたのは?


技研 S「百聞は一見に如かず、ということで、ここにあることでリンクウィズさんの点群データの高速処理がどんなものなのか、我々のクライアントさんに見てもらうことができます。そこからじゃあ、こんなことができるロボット自動化設備が作れるかな?と話が生まれていくといいなと思っています。


まず今は、社内でとにかく使ってみている状態です。スタッフが仕組みを理解し、技研システックの技術との使い分けもできるようになることで、クライアントさんのためのアイデアも生まれるようになるはず。こんなことができますよという事例を、クライアントさんにどんどん示していきたいですね」


LW F社長「これが“ 浜名湖を越えて(笑)、愛知県の皆さんに見てもらえる機会をいただけて嬉しいですね。技研システックさんには、僕らとはまた違う視点や気づきがあると思うので、よく知って使いこなしていただくことで、さらに双方からアイデアが生まれていくのではと楽しみです」



―機械の制作まで行う愛知の企業と、ソフトの部分を作る静岡の企業。お互い違いがある中で一緒にやってみて、どんなことを感じましたか。


LW Oさん「社長さんがオープンイノベーションを大切にされている姿勢だというのも大きいと思うんですが、柔軟性がある方々だなという印象で、特に難しさなどは感じませんでした」


技研 S「なかなか新しい風が受け入れられない製造業の世界で、相手の困りごとを見つけてそこに上手にアプローチをしていく、というプッシュの仕方がとても勉強になりますね。こういうことをやってみたら面白いよね!という方向で話ができるので、ベクトルがあっているなという感じを持っています」


技研 M「専門性の高い高度な技術をもちながらも、気さくで話しやすく、未来志向。僕の仕事は電気制御が中心なんですが、リンクウィズさんのソフトの仕事とは親和性が高いと感じます。目的に向かって、しっかりと密度の濃い話をして決めていけるパートナーさんだなという確かさを感じます」


LW F社長「一般的にはスタートアップはスピード感があると評価されがちですが、技研システックさんの速さには驚かされることもあります。歴史の長さが腰を重くすることなく新しい挑戦に意欲的なので、相談もしやすいです。ロボットをより良くすることで、人間の仕事に対するやりがいや楽しみも増やしていけるよう、一緒に頑張っていきたいですね」



-今年の 11 月には、さっそく一緒に開発・製作した自働ロボットを技術展示会に出品する予定ですよね。


LW Oさん「金型の傷みをスキャンして見つけ、それを適切に直せる技術をもったロボットです」


技研S「製造業のこういう場面でこんな風に役立てる、ということをリアルに感じてもらえる機会になるのではと思います」



― ありがとうございました。技術展示会は一般公開されないものなので、皆さんにお見せできないのが残念ですが、こちらのブログでまた報告記事を書いていくつもりです。楽しみにしていてくださいね。